福岡県、30代 T.N さん/2024年5月、1泊2日/一人旅
5月4日、福岡空港から飛行機、8時半着→厳原八幡宮→イエローベースコーヒーでケーキとコーヒー。対馬旅に関する情報収集→体験であい塾 匠で対州そばと穴子のセット(名物御膳)→小茂田浜神社で参拝→小茂田浜海浜公園で海を眺める→多久頭魂神社、七福神の銅像→八丁角→つしま焙煎所→三留で夕食(くろむつの塩焼き、鶏の唐揚げ、イサキの炙り刺し、あこや貝柱)→花海荘(現在閉館)にて宿泊
帰りの飛行機が取れてないトラブルが発生したため、8時半のフライトで帰福。その前に和多都美神社へ。
今回の旅は、明確な目的を持って計画したというより、流れに身を任せた結果でした。32歳の時に転職し私生活でも転換期を迎えて、人との出会いや自分自身の輪郭を曖昧に感じていた時期。ふと、一人でのんびりできる場所に行きたいと思ったんです。壱岐、五島、隠岐、北海道―と候補はいくつも浮かびましたが、GW直前にもかかわらず、なぜか対馬だけ飛行機が取れ、宿もレンタカーもすんなりと決まって不思議な縁を感じました。対馬には、独自の生態系で守られた自然や神社仏閣が残っているイメージを持っていて、レジャー開発で侵食されていない点にも関心があって。調べる中で知った「オソロシドコロ」という言葉にも直感的に惹かれて、対馬へ向かう気持ちが前に進みました。
海や山が綺麗な島、と言うとありふれてしまいますが、人工物で覆われていない特異な雰囲気が好きです。今、日本の至る地で開発が進み、便利さと引き換えに自然や文化が薄れてしまった場所も少なくありません。その中で対馬は、手つかずの海や山が今も当たり前のように残り、土地そのものの質の良さが保たれていると感じます。万人受けする観光コンテンツは多くないけれど、旬ごとに楽しめる食や神社、釣り、歴史探訪など、深く関わろうとする人ほど楽しめる島だと捉えています。何より、地元の方々の親切さと島への誇りに触れたとき、この場所は昔から大切にされてきたのだと実感しました。できることなら、この対馬のあり方がこれからも変わらず続いてほしいと思っています。


対馬で印象に残っていることの一つが、目に見えないものの存在をはっきりと感じた体験です。オソロシドコロの話に惹かれ、多久頭魂神社と八丁郭を目指したんですが、神域に足を踏み入れた瞬間、空気が変わり、皮膚がピリつくような感覚に包まれました。言葉にするのは難しいですが、確かに“場の力”のようなものがありました。八丁郭へ向かう険しい道では、空気の重さと緊張感に圧倒されながらも、辿り着いて手を合わせた時、不思議と心が静まりました。加えて、旅の途中で触れた地元の方々の思いやりや気遣いも強く心に残っています。特に、つしま焙煎所のご夫婦との出会いは私にとって対馬旅行で得た最も大きな財産でした。本当に良くしていただき、旅先での一期一会にとどまらず、その後も続くご縁となったことが何よりも嬉しくて、対馬が私にとって特別な場所になりました。




対馬旅行のアドバイスとしてまず伝えたいのは、島の大きさを侮らないことです。初めて訪れるなら、駆け足にならない2泊3日がちょうどいいと感じました。レンタカーで回る場合は、昼食の場所を事前に押さえておくことも大切です。食事処が限られるエリアもあり、行き当たりばったりだと時間をロスしてしまいます。食では椎茸と穴子は外せませんし、つしま焙煎所やイエローベースコーヒーのように、人との会話も含めて記憶に残る店があります。つしま焙煎所のウイスキー樽で熟成させた珈琲は、忘れられない味ですね。現地での絆がきっかけとなって、知り合って以来、今も珈琲豆をオーダしていますし、毎回心を込めて送ってくださっています。他にも、韓国展望台やツシマヤマネコ、シーカヤックなど、行ってみたい場所はまだありますが、詰め込みすぎず、次の楽しみを残して帰るのも対馬らしい旅の形だと思います。

