対馬の推し飯!アナゴの魅力とは

対馬の推し飯!アナゴの魅力とは

対馬の食といえばなんでしょうか。おそらく多くの方は魚介類を思いつくものだと思います。対馬はイカやアジ、サバ、タイ、クエ、タチウオなど多種多様で豊富な魚介類の産地として全国的に有数の産地です。アナゴも例にもれず長崎県内で獲れるアナゴの2割は対馬産になっており、全国の市町村ではトップレベルの漁獲量を誇ります。

そんな対馬アナゴの特徴とはどのようなものでしょうか。まず1番に挙げられる特徴として「脂の乗り」です。標準的なあなごの脂質はおよそ10%程度と言われているのに対し、対馬アナゴは1.4倍の14%と非常に高い数値を出しています。この秘密は、対馬アナゴが住んでいる海域にあります。対馬の西北海域に生息するアナゴは、深海魚であるキュウリエソと言われる魚を食べています。キュウリエソは、イワシの仲間であり、アナゴと同じ海域に生息しています。良質な脂質をもった魚であると言われており、対馬アナゴの主食になっているそうです。他にもイカやエビなど多くの種類の餌に恵まれています。また、対馬暖流という特殊な環境も影響しています。対馬暖流は、東シナ海から対馬海峡をとおり日本海に流れる暖流です。この対馬暖流が大陸から流れる栄養分を吸収し、対馬近海に届けてくれています。加えて対馬西北部の海域には通称「ミミズ海溝」と呼ばれる「対馬舟状海盆」と呼ばれる水深200m以上の水温が替わらない安定した生活環境が整えられています。

このような環境下で育てられた対馬アナゴは、東京や大阪、福岡など多くの都市に出荷され、一流料理店で提供されています。ここではお名前は明かせませんが、有名著名人も対馬アナゴをお召し上がりになり、感激されたそうです。対馬島内では、現在25店舗※で提供されていますが、今回は、市内でも珍しい対馬アナゴ“専門”飲食店「あなご亭」をご紹介します。あなご亭では、専属のアナゴ漁師が独自の漁法で獲った選りすぐりの対馬アナゴを使用し、脂の乗り、肉の厚み、骨のやわらかさなど対馬アナゴの特徴を味わうことができます。

専門店としてその調理方法も多様です。一般的な食べ方である「煮あなご」や「白焼き」に加え、肉厚な対馬アナゴの醍醐味を味わうことができる「カツ」などありますが、産地の強みである「刺身」を食べることができます。本来アナゴは、ウナギと同じように毒が血液に含まれているため、生で食べることはできません。しかし、対馬では水揚げするアナゴを船上で「活締め」と呼ばれる方法で締め、死後硬直が始まる前に調理を行うので、アナゴの血液が身に染みる前に刺身にすることができます。対馬アナゴの刺身はポン酢にネギやもみじおろしを加えて食べると対馬アナゴの持つプリっとした食感やうまみのある脂を楽しむことができます。

しかし、筆者個人のお話を申し上げるとすれば、私が最も「うまい」と感じたものはあなごカツです。あなご亭では、迫力満点のあなごカツが登場します。調味料としてお塩とタルタルソースが出てきましたが、店主の島居さんおすすめの食べ方を伺うと、「最初はそのまま、次に塩、最後にタルタルソースで食べるべし」と教わり、そのとおりいただきました。食べた瞬間に肉厚な身とうまみたっぷりの脂が口の中に広がり、まさに執筆している今も思い出すだけでよだれが滴るようなおいしさでした。次に塩でいただくと最初に食べたあなごカツに比べて味が膨らみ、うまみが倍増されていくような感覚になり、最後のタルタルソースで締まるようなお料理でした。ぜひ皆さんもご賞味ください。

最後に、あなご料理は全国各地にさまざまな調理法で多くの皆さんに食べられています。広島県宮島や東京湾、最近では島根県太田市など各地の産地でそれぞれの食べ方があります。対馬では対馬でしか食べられない対馬アナゴの食べ方をぜひ見つけていただき、全国津々浦々に対馬アナゴを宣伝していただけると幸いです。

たけだ
Profile

たけだ

市役所入庁から5年を迎え、現在は水産課で勤務している。
水産課に異動して10か月を経過した今、やっと釣りをはじめました。

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