ツシマヤマネコは、日本では対馬にのみ生息する野生のネコ科動物でネズミや鳥などを食べる完全肉食の動物です。
皆さんは、ツシマヤマネコに会ったことはありますか?とても愛くるしい顔をしていて、一見普通の飼い猫のようですが、野外で見ると、その威風堂々とした姿に、対馬の生態系の頂点、最高次捕食者としての風格を感じます。
ツシマヤマネコは、かつては全島に300頭ほど生息していましたが、急速に数を減らし、今や絶滅危惧種に指定されています。ツシマヤマネコの保全について学びながら、人と野生生物の共生について、考えてみませんか?
よく観光客が「ヤマネコをみた!」とはしゃいでいるのを目にします。残念!それはたぶん野良猫です。ツシマヤマネコは、見た目が家で飼われているキジ猫とそっくりで大きさもほとんど変わらないので、よく見間違われるんですよね。
でも、もしかしたら、本当にヤマネコに出会っているかもしれませんよ!
…というのも、ツシマヤマネコは、その名の通り、「ヤマ」に生息している動物ですが、森の奥深いうっそうとした原生林、というよりは、裏山の明るく開けた雑木林、草はらや田畑を好む、里山の生きものです。実は、私たちが生活している場所のすぐ近くに、暮らしているんです。
対馬では、そばやシイタケの栽培が盛んで、お米もとってもおいしい!と評判です。実は、そば畑やシイタケの原木が育つ森、田んぼは、ヤマネコにとっての格好の餌場です。対馬の産業とツシマヤマネコの生息環境は、密接につながっているんですね。
ところが今、対馬では農業人口がどんどん減少し、放棄林、放棄田畑が増え続けています。これはヤマネコにとっては一大事です!その他にも、人間が山での仕事をだんだんしなくなったことで、イノシシやシカが里山にも降りてくるようになり、数が急増!森の草を食べつくしてしまい、小動物がすむ環境が失われてきています。イノシシやシカを捕獲するための罠に、間違ってかかってしまうことも。
そんなツシマヤマネコを守るために、対馬ではどんな取り組みがなされているのでしょうか?ぜひ、ツシマヤマネコに会いに来て、人と野生生物の共生の在り方について、一緒に考えてみませんか?
対馬では、対馬野生生物保護センターにて、ホンモノのヤマネコを見ることができますし、その生態や保護・保全の活動についても知ることができます。
実はわたしたち、野生のヤマネコを探索するツアーも実施しているんです。野外で見るヤマネコは別格です。獲物を狙う姿は正に王者の風格。と思いきや、お腹がいっぱいになってくつろいでいる姿は、日曜日のお父さんか?というぐらいのんびりしていて、とっても癒されます。
私たちは、「ヤマネコを探し出す!」こと単体ではツアーを実施していません。ヤマネコの生態や生息地の様子、劣化の実態について知ってもらい、保全活動にも参加してもらっています。ツアーに参加して、ヤマネコの棲む環境を守る仲間に加わってもらえたらうれしいです。
2011年に対馬市島おこし協働隊生物多様性保全担当として対馬に移住。「ツシマヤマネコの保全につながる地域づくり」をミッションに活動していました。もともと生態学の研究者だったので、対馬の生きものたちの魅力にすっかりハマり、今では、トレッキングガイドやヤマネコ探索ガイドなども行っています。
◎ツシマヤマネコの生態や保護活動の概要が分かるビジターセンター
【対馬野生生物保護センター】
ツシマヤマネコの保護活動の拠点として整備された施設です。ツシマヤマネコの生態や保護活動の様子に関する様々な展示や映像資料、彼らの生息環境を再現したジオラマもあります。ツシマヤマネコだけではなく、対馬の自然環境についても学ぶことができ、島の野生生物や自然環境保全への理解が深まります。ヤマネコ広報部長「かなたくん(ホンモノのヤマネコ」にも会える!
https://torayama-twcc.jp/
住所:〒817-1603長崎県対馬市上県町棹崎公園内
電話番号:0920-84-5577
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)・年末年始
開館時間:10時〜16時30分
入館料:無料
◎野生のヤマネコを探しに行くナイトツアー
【対馬グリーン・ブルーツーリズム協会】
★ヤマネコ探索ニャイトツアー
ツシマヤマネコを育む里山の自然環境と保全の在り方を学ぶ1泊2日のツアーです。夜の里山に繰り出し、野生のツシマヤマネコを探索するだけではなく、対馬野生生物保護センターの見学や、生息地のガイド、市民による保護活動を見学したり、実際に保全活動に参加したりする体験も盛り込まれています。
https://tsushima-gbt.com/tours/1766
開催時期:8月、9月に年4回程度開催
日数:1泊2日
ツアー代金:33,000円/人~(対馬現地集合解散価格)
※福岡発着、長崎発着のツアーもあります。
★ヤマネコ里山ウォッチング
夜の里山でヤマネコウォッチ!見て・学んで・考える、ガイドプログラムです。ヤマネコ探索の前には、生息地や保全活動についてのガイドを行います。
https://tsushima-gbt.com/programs/6263
開催時期:7月~9月 随時開催
所要時間:15時~21時(約6時間・途中夕食休憩あり)
体験料:9,790円/人(宿泊なし) 19,200円/人(農泊1泊2食付き)
注)料金等は改定される場合がありますので、必ず、対馬グリーン・ブルーツーリズム協会のホームページを確認してください。
対馬グリーン・ブルーツーリズム協会
https://tsushima-gbt.com
0920-85-1755(受付時間 平日9:00-18:00)